趣旨に賛同してくれた本部高校時代の同級生プロ、照屋佑唯智(てるや・ゆういち)と共に、公募で集まった中学1年から高校2年までの地元男女ジュニア32人とスタート前のアプローチ合戦や、試合を兼ねたラウンドレッスンで触れ合い、賞金王の手本を示した。
「一緒に回れたのは各組1ホールずつでしたが、みんなすごく緊張感を持って一生懸命にプレーをしてくれていた。プロの選手と回る機会はなかなかないと思いますが今日の経験が、この先につながってくれたらいい」などと話した。
比嘉がゴルフを始めた10歳頃は、沖縄出身の宮里藍さんが日本中に空前のブームを起こしていた時。
「藍さんのおかげで、僕らのジュニア時代はすごく恵まれていた」と振り返る。
だが、当時に比べると、今では沖縄でも競技人口が目に見えて減ったと聞く。
「元気がない、と聞いていたので。何か少しでも地元の力になれれば」と、かねてより目標だったという自身の名前を冠したジュニア大会の初開催にこぎつけた。
「この大会をきっかけにプロになった子と、いつか同じフィールドで戦うのが夢」と、優勝ジュニアの表彰式で、トロフィーと一緒に熱い思いを託した。
藍さんや、藍さんの兄の優作らの活躍を見て、自身もプロを目指した。
「僕もみなさんから応援されて、愛されるような選手になりたいと思っています。みんなもそんな気持ちでプロを目指してくれたら」と、願いを込めた。
「大会もこれから少しずつ大きくして、参加人数やプロの数を多くしたり県外の選手とも交流ができるようにしていきたい」と、展望を語った。
昨季の賞金王として、今年はすでにアメリカや欧州、アジアンツアーを転戦。5試合を戦ってきた。
「調子は悪くなかったですが、不安材料もあったので、マスターズに向けてトレーニングや練習で調整し、少しずつ良い形になっている」と、明日19日にも再渡米する。
次週のWGC「デルテクノロジーズマッチプレー」は現在、待機選手の2番手につけており、現地で調整しながら出番を伺い、次々週はすでにエントリー済みの「バレロテキサスオープン」を経て、いよいよ初出場のマスターズだ。
「目標は優勝、と言いたいところですが・・・」と笑いながら、「テレビに映るところで活躍できたらいい。100%の力が出せるように頑張ってきます」。
地元ジュニアの夢も背負って発つ。