昨年覇者が2日目の「66」で、首位と4打差の通算6アンダーで4位に浮上。
比嘉一貴(ひが・かずき)が連覇も狙える好位置で週末に入る。
強風で大方がスコアを落とす中、今年一緒に欧州・DPワールドツアーを転戦してきた星野陸也(ほしの・りくや)と共に、この日のベストスコアとなる好成績をマークした。
比嘉は同ポイントランキングで120位に終わり、来季のフルシードには至らなかったが、もがいてきた1年の成果をもっとも顕著に見せたのが、特に風が勢いを増し始めた後半アウトの9ホールだった。
6番のバーディは、グリーンを外した7ヤードをチップイン。
上がりの9番では左のラフから左手前の深いバンカーに入れたが、ピン根元に落とすアプローチでパーセーブ。
踏みとどまった。
米メジャーや亜ツアーも合わせて今季は24試合を戦い、先月の英「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」を今季最後にいったん戻った。
8月の「横浜ミナト Championship ~Fujiki Centennial~」以来、日本ツアーは3ヶ月ぶりの出場となった先週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で初めて投入したピン型のパターも日に日に好調。
同型を愛用する松山英樹と火曜日に練習ラウンドする機会にも恵まれ、「アドレス時の重心位置や、意識していることなどが聞けた」と、喜ぶ。
1年ぶりに戻った宮崎は、アマのナショナルチーム時から合宿など重ねた馴染みの地。
欧州で日本食の店を見つけて、鰻丼を楽しみに持ち帰ったことがあったが「ごはんが酢飯。テンション下がった」。
今週は、月曜日に到着してすぐ、人気の果物店「フルーツオオノ」でシャインマスカットのパフェを注文。
「やっぱり美味しくて。テンション上がった」と開幕前にしっかり穴埋めして臨んだ。
本戦が始まると、たくさんのギャラリーに囲まれて「ディフェンディングチャンピオン、とか呼んでもらえて。凄く照れくさいんですけど、凄く嬉しい」と声援を励みにする。
「パットには今自信がありますけど、ショットの内容では、まだ勝てるゴルフはできていない」と慎重に言いながら、「その辺の不安要素が明日以降なくなればチャンスはあるのかな」。
ラリー・マイズ(1989、90年)と、ジャンボ尾崎(94年、95年、96年)と、タイガー・ウッズ(2004年、05年)と、ルーク・ドナルド(12、13年)と、ブルックス・ケプカ(16、17年)に続く6人目の大会連覇へ。歴代覇者一覧
「頭の片隅には置いておく」。
次週から、欧州・DPワールドツアーの新シーズンが豪州で始まる。再出発前に、置き土産をして発つのも悪くない。