プロ12年目の鍋谷太一(なべたに・たいち)が初優勝を飾り、中島啓太(なかじま・けいた)が初戴冠を決めた。
鍋谷は、5人タイの首位から出た鍋谷は、4アンダーの「68」を記録。
17番のバーディで、ヨンハンと米澤蓮(よねざわ・れん)に並ぶと特大のガッツポーズが出た。
3人タイで入った最後18番は、2打目を奥のバンカーに入れたが、そこから見事な寄せワンの連続バーディ。
1差で勝ちきると、とめどなく大粒の涙がぼれた。
賞金1位と2位も抱き合った。
中島は最後、チップインイーグルで通算12アンダーまで伸ばしてキング獲りを不動にした。
その時点ですでに首位スコアには及ばなかったが、本大会で中島より上の順位が条件の金谷拓実(かなや・たくみ)が通算10アンダーの7位タイで終戦し、レースは決着した。
上がってくる金谷を待ち構えて背中に巻き付けた腕に力がこもった。
「金谷さんがいてくれたので頑張れた。金谷さんでなければ賞金王もなかった」と、謝辞を述べ、金谷には「1年間本当に強かったね」と、祝福の言葉を受けた。
「彼と毎週毎週、勝負するのが好きだった。彼はゴルフだけじゃない。優しい人柄も僕は大好きなので」と、金谷。
「それが終わってしまったのは寂しい」と、言った。
「僕も金谷さんが大好きです」と応じた中島。
「来週また一緒に優勝争いしましょう」と、呼びかけた。
次週は、いよいよシーズン最終戦。
戴冠は決まったが、熱い男たちのドラマはまだ続く。