これだけキャリアを積むと、45歳の記憶も自然と、薄れる。
「でも、だいぶ前でしょ? 覚えていない…」と、実感出ない。
前回は、2位タイの2015年と、最終日最終組で回って3位タイに入った2016年ともに3日目に「65」を記録。
あれから8年ぶりに1打更新した。
記録の詳細がわかるとようやく「ふっふっふっふ…」と、笑い出し、パチパチパチと自分に拍手。
「うまいですね」。
ついでに初日に首位に立つのは7年ぶり20回目。
「そんなに、立ってないの?」と、そこはちょっぴり不満げだったが、うち7回が優勝と聞くと「3割優勝? 打率的にはかなりいい」と、機嫌を直した。
この日奪った7つのバーディは、4番の6メートルが一番長くて、短いのは6番の1メートルちょっと。
「今年のグリーンは例年以上に目が詰まっている気がするので順目か逆目が読みやすいのかな」と、奪えるうちに貯金を奪った。
「まだ柔らかいのでラフに行ってもまだ止まってくれる。今日はどんどんピンを攻められたが、最終日にかけては恐ろしいことになる」。
自分の過去のデータは思い出せなくても、「調子に乗ると、悪いほうにいくので」。3大会連続15回の出場経験で染みつく和合への警戒心はほどかない。
今季、開幕戦前から格闘しているのは五十肩。
「左が…。東建(ホームメイトカップ)のときなんか毎ショット激痛です。腕が上がらないからフィニッシュが取れなくて」。
泣き言を言いながらも好ダッシュに成功した。
「このコースは距離がないので戦えます。最近はがつがつしないので。なんとなく、アンダーパーで回ってくる感じ」と、2期目の選手会長が、経験がものをいうといわれる難コースで無欲の首位獲り。
昨年は、大学の2個後輩の岩田寛が大会2勝目を飾っており「40代、いいんじゃないですかあ~~~」と、初日の和合でアピールしたのはベテランの存在感だ。
大会初制覇なら、史上12人目となる節目のツアー通算20勝に到達する。