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BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2024

金谷拓実が史上初の連覇へ王手

ひしめく観衆の歓声が、最高潮に達した。
3日目の最終組で上がってきた昨年覇者が、最終ホールでみごとな連続バーディ締めを演じた。

金谷拓実(かなや・たくみ)は最後2メートルのチャンスを決め切り、土壇場で初日に続く首位獲りを成功させた。



「前半、いいプレーができていなかったですけど、最後バーディバーディで、優勝のチャンスがでてきたんじゃないか」。

握りしめたガッツポーズに力がこもった。


ムービングデーのこの日。序盤から周囲が軒並みスコアを伸ばす中、金谷は「アイアンショットがよくなかった」と、7番でボギーを先行させたきり、前半9ホールはひとつもバーディを奪えないまま後半ターン。


それでも、「とにかく最後まで自分らしいプレーを続ければ、まだチャンスはある」と歯を食いしばり、難しいホールが多い後半こそスコアを伸ばして5つのバーディ。一時は2打差に10人以上がひしめく大混戦で、最後に小木曽と岩田と3人タイの首位に並んでみせた。


過去23度の開催で、複数回優勝は2度(伊澤利光00&03年、宮本勝昌01&10)あるが、まだ連覇は一度もなく、さらにいえば、宍戸開催での2勝は達成されていない。


ひたむきにコースと向き合い、一打に入魂するタイプ。

プレー後の囲み取材ではまだ集中がほどかれず、うっかり報道陣の質問を聞き逃してしまい、詫びる場面があったが、コースの中では、史上初の偉業を求める大ギャラリーの歓声は、しっかりと聞いている。


「声援をいただけることは嬉しいですし、選手のパフォーマンスもすごくあがります。もっともっといいプレーで魅力を伝えられたらいいな、と思います」。

最終日も最後までひたむきに声援に応える。

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