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手嶋多一・2004年選手会長より、この1年間のご挨拶
女子ツアーの人気に押され気味だった今年のジャパンゴルフツアー。年間の通算勝ち星も、日本人選手が14勝、外国人プレーヤー15勝と負け越した。
アジアと日本の対抗戦『ヨンピョンバーチヒル日韓男子ゴルフ対抗戦』でもプレーオフの末に敗れた。
「僕らはもっと、負けたことを悔しがらなくちゃいけなかったんだと思う」
「力の差はないはず。でも、勝ちたい、絶対に勝とう、というがむしゃらが、僕らに足りなかったのは確か」
「今年、男子ツアーが盛り上がらなかったのは、僕らの責任」
…これらはすべて、日本人選手たち自身の口から出たコメントだ。
もちろん、日本ツアーで活躍する外国人プレーヤーは、同じ舞台で戦う仲間であることに違いない。またこの結果は、日本ゴルフツアー機構の立ち上げから進めてきた国際化が、確かに形になっている証でもある。
しかしだからといって、毎回みすみす優勝を譲っていては、母国ツアーの盛り上がりに欠ける。ファンや主催者のみなさんの反応が鈍くなってしまうのは、仕方ないことだ。
「今年の結果を踏み台にして、一丸となって外国人選手をやっつけに行く…。来年は、僕らの中からそういう図式ができてくればいいですね」と、話すのは2004年の選手会長をつとめた手嶋多一だ。
来年1月の任期満了を控え心残りなのは、「僕ら選手同士で、なかなか話し合いの場を持てなかったこと」だという。
トーナメント会場では、それぞれが日々の試合に追われて、ゆっくりと語り合う時間もない。
「でも、盛り上げるのも盛り下げるのも、僕ら選手次第。僕らが自覚を持って、お互いに意見交換をして良いことは良い、いけないことはいけない、と言い合う…。そういう環境作りをもっとしていかないといけないんです」。
来月8日にも会長改選が行われるが、手嶋は「会長職を退いたあとも、ツアー発展のために力を入れていきたい」と、張り切っている。
9月の日韓戦でのキャプテンぶりには、仲間からも高い評価が集まった手嶋。
2005年もツアーの牽引役としての活躍が、期待されている。
2004年の選手会長、手嶋多一から今年1年のご挨拶
「今年1年間、日本ゴルフツアーにたくさんの声援を送っていただき、まことにありがとうございました。
来年もみなさんの期待にお答えしていけるよう、練習にトレーニングに励み、充実したオフを過ごして再び開幕の日を迎えたいと思います。
来年も、暖かい声援をお願い申し上げるとともに、みなさまのますますのご健勝をお祈りしています。
…どうか良いお年を!!」