勝負は今回もまた、終盤に接戦となった。
先に、ツアー2勝の平田憲聖(ひらた・けんせい)が最後18番のバーディで8アンダーとして、金子と並んで上がった。
「自分も残り2ホールどちらかで獲らなければ」と、意識してすぐ直後の17番パー3でこの日9つ目のバーディ。
再び単独首位に立つと、最終ホールも楽々ボギーなしで回り切り、9アンダーの「63」をマークして、確信の笑顔がこぼれた。
名古屋市出身。
地元のルネサンス豊田高校3年時の2020年にプロ転向し、昨季賞金ランキング54位で初シードを果たしたが、ABEMAツアーを通じてもまだ優勝経験がなかった。
先週の選手会主催大会「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」では石川遼と、特に終盤に接戦を繰り広げた末に1差の2位で負けており、「良い経験をさせてもらったので。次につなげる」と誓ってすぐに、今度こそ接戦を制して、まずは1日競技のツアー外大会で嬉しい“プロ初勝利”を飾った。
「次は、ツアーで優勝できるようになりたいです」という金子。
今季初シードで戦う21歳が、貴重な1勝を弾みにメインステージでの初Vを誓った。
なお、岡山県の関西高校2年の梶谷駿さんが1アンダーの「71」をマーク。
全体順位43位でベストアマに輝いた。
なお、本大会は初年度の2009年から、前立腺ガンの早期発見、適切治療の啓蒙を開催テーマのひとつとしており、大会当日には趣旨にご賛同いただいた燐町のたつの市にある最先端のガン治療センター「兵庫県立粒子線医療センター」も、会場にブースを設置。
来場者のみなさんに、がん治療の保険適用認知に関するPRを行っていただきました。
※「MAIN STAGE JOYX OPEN(メインステージ・ジョイックスオープン)」
プロゴルフのマネジメント会社「JOYX」の主催、兵庫県芦屋市に本社を持つ不動産会社「株式会社メインステージ」の冠&特別協賛で行われるツアー外競技で、開催趣旨に賛同する一般社団法人日本ゴルフツアー機構(JGTO)も、地元佐用町、佐用町観光協会、関西ゴルフ練習場連盟と共に、後援をつとめる。
前立腺ガンの早期発見・適切治療の啓蒙や、地元還元のチャリティをテーマに、2009年からスタートし今年16回目。
昨年覇者の宮里優作(みやざと・ゆうさく)をはじめ、今年も大勢のシード選手が参加。また今年は、小学6年生の福井誠ノ助さんが出場するなど、アマチュアにも広く門戸を開き、年齢・性別問わずプロと同じティで競うオープン大会としても知られる。
※当初、記事内に誤りがございました。お詫びして修正いたします。申し訳ございませんでした。