1日7アンダーは、やはり首位発進した2021年大会でもマークをしたが、「ノーボギーはたぶん初めて」。
バンカーのあごに当て距離が残った2番や、4番でも上手く寄せられたし、9番ではOKパーでターンができた。
後半に行っても3メートルの下りフックを残した10番や、15番では奥のバンカーまで飛んだが再三のピンチをしのいで、ボギーなしで戻って来られたのは良かった。
7アイアンを使って1.5メートルのチャンスを作った魔の16番パー3のバーディも、「人生初」に思えるくらいの嬉しさ。
実際は、2019年の2、3日目にも獲っているが、一昨年の土・日には連続トリプルボギーを叩いた苦い経験もあり、ここ数年の成長のあとを確かに感じる。
3月に豪亜共催「ニュージーランドオープン」で“人生初優勝”を飾ったのが「大きかった」と、自覚する。
プロ10年目の壁をようやく破ると、今度は5月の「関西オープン」ではツアー初Vも達成できた。
7月以降は予選落ちも目立つが、「日本プロ」で6位や、韓国開催「Shinhan Donghae Open」では9位と、しっかりとトップ10も記録している。
今夏の猛暑の影響で、たまりにたまった疲労が出たのは先週の「パナソニックオープン」だった。
こちらもまた「人生初」の熱中症で、ふらふら。身の危険を感じて2日目に大事をとって棄権し、しっかりと休養を取ったことで、試合中はできなかったスイングを見直す余裕も作れた。
「腰の向き、肩の向きや体重のかけ方。ベースとなるバランスが狂っていた」と基本に立ち返ることで、大事な試合の前に心技体をそろえることができた。
今週は、アジアンツアーに出るプランもあったそうだが、やっぱり予定通りに三好入りをしたのは、土曜日恒例の「ドライビングコンテスト」で連覇を狙うため。
2019年からスタートしたイベントには初回から参戦。
4度目の昨年、350.08ヤードを記録し悲願の優勝を飾っており「もちろん今年も」と、意気込むが、最有力候補の河本力(かわもと・りき)に負けないくらい飛ばすアマの松山茉生(まつやま・まお)さんのショットを見て内心、恐々だ。
「高校生で力(りき)と張るというのはやばいですよね」と目を剥き、「相手のミス待ちになっちゃいそう。僕も出始めの頃は先輩たちにミスを期待されましたが、今は僕もそっちに追いやられているというか…」。
飛距離部門でも若手の台頭が忍び寄るが、“昨年覇者”には負けられない戦い。
「決勝ラウンドに向けてしっかりと良い準備がしたい」。
“連覇”と共に、今年は大会初制覇に挑める
好ダッシュに、胸も高鳴る。
ドラコンも大会でも勝てば、21年のチャン・キム以来。
大会史上2人目の”W優勝”も夢じゃない。