首位とは１打差の3位タイにつけた中道洋平。この日は８バーディ、１ボギーの７アンダー63でラウンド。今週は推薦での出場で、賞金ランキングの20位以内に滑り込むには単独で2位か3位に入る必要がある。

ただ、好スタートを切ったものの心中には複雑な思いもある。

「一発逆転でやりたい気持ちがあるんですけど、来週はQTがあるので、あまりガツガツやりすぎてスイングを崩すのも嫌だなという感じもあって。難しいですよね」。

好スタートを切れただけに、せっかくの好機を逃さない手はない。賞金ランキングで30位以内に入ればセカンドがサードQTからになるし、もっと言えばランキング20位以内に入れば、QT行き自体を回避することができる可能性もある。ただ、終盤で体力的にも精神的にも疲労が溜まっている中で、ちょっとした気持ちの揺らぎが、スイングに影響を及ぼすことも中道はわかっている。そんな中で、気持ちの部分でプラス材料になるのが先週の日本オープンだ。

結果は予選落ちとなったものの、厳しいコースセッティング下でのプレーは自分のやるべきことに集中させてくれた。

「先週も調子が悪い中でのプレーだったんですが、その中で自分ができることだけをやりました。それは今週も同じで、逆にスコアだとか順位だとかを意識せずに、自分がやるべきスイングにフォーカスできたのが、結果的にこのスコアに繋がったのかなと思います」。

終盤戦、しかもABEMAツアーの最終戦となれば結果にこだわりたくなるものだが、そこはグッと我慢して自分がやるべきことに集中すると中道。「終わってみれば優勝だった！」。そんな理想的な展開を目指して残り２日間も目の前の１打に集中する。

• 中道 洋平