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<昨年大会VTR> 湯原信光、優勝の瞬間

その瞬間、電気に打たれたかのように、湯原は、握り締めていたパターから、両手を 放した。
1メートルのパーパットを沈めて、ようやく、“10年分のプレッシャー”から解放さ れた。
一瞬、痛みをこらえるような表情を浮かべてから、すぐ我に返り、照れたように両腕 で頭を抱え、満員のギャラリーに微笑みかけた。
「長い間、勝てず、みなさんには、ほんとうに、ご心配をおかけしました!! 今日 も、最後まで、ヒヤヒヤさせちゃって…」
勝負を決めた18番グリーンで、すまなそうに頭を下げた湯原を、大観衆の暖かい拍手 が包んだ。

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