前日3日目は、12位からスタートしながら、5ボギーと1ダブルボギーの「79」。
「昨日打ってしまったので、昨日の分は取り返したいと思っていました」。
大会2勝目は遠くなっても、第3ラウンドのうっぷんは晴らした。
3番で約3メートルを沈めてバーディ先行すると、6番のパー3では手前約3メートル。
2オン2パットの8番に続いて、9番では右の林に入れながら、135ヤードの残りを1.5メートルにつけて連続バーディを決めた。
前半4アンダーで折り返すと、オーガスタの鬼門11~13番をパーで通過し、14番では121ヤードから3メートルにつけた下りのスライスラインを読み切った。
15番では約2メートルを逃さず、再び連続バーディを記録。
17番で約5メートルを沈めたあと、最後18番はこの日唯一のボギーを打ったが、6アンダーの「66」はジャスティン・ローズと並ぶこの日のベストスコアで、21年覇者の意地は見せた。
優勝は、通算11アンダーでロリー・マキロイ。

最年長大会初Vをかけた44歳のローズをプレーオフ1ホール目のバーディで退け、「全米オープン(11年)」「全米プロ(12年、14年)」「全英オープン(14年)」に続く、4大メジャー全制覇で、2000年のタイガー・ウッズに次ぐ史上6人目のグランドスラムを達成した。
なお、1999年から27年間、中継局TBSで解説をつとめてきた永久シード選手の中嶋常幸が、今年を持って“卒業”。
マキロイのグランドスラムにむせびながら、「今まで応援していただき本当にありがとうございました」と、視聴者にむけて挨拶。
「また、たくさんの感動を与えてくれたマスターズにも心から感謝します。本当にありがとうございました」と、涙ながらにマイクを置いた。