2打差で追う、尾崎将司

　弟子にあたる伊沢が、あがり4連続バーディで首位に踊り出たことを知るや、ジャンボの表情が、険しくなった。
　「あいつは！！　・・・相変わらず、ちゃっかりしてやがる」
　9月の三井住友VISA太平洋マスターズでは、伊沢と1打差で、最終日、最終組。
　しかし、追いかけるどころか、1番、2番で連続ボギーを叩くなど、あっけなく失墜。伊沢に敗れ去った苦い記憶がよみがえる。
　「う〜ん・・・」とうなったあと、最後にぴしゃり「1回くらい、やっつけるから」と言い捨てて、自宅の習志野に戻った。

　尾崎のはなし「ちょっと前に、ドライバーを変えたり、いろいろ工夫しているんだから、スィングに、ちょっとしっくり来ない部分がある。
　今日は良い天気だったから、もう少し、バーディを取っていかないといけない展開なんだが、取れるような雰囲気でもなかったね。
　もっとも、それもクラブではなく、スィングに原因があると思うが、それも後半からは感じが出てきたし、パットもまあまあ、悪くない。
　伊沢は、あがり4連続？・・・ほんとにあいつは！　ちゃっかりしてやがる。
　でもまあ、ここはショットが自信ある人間には、良い展開になりやすいコース。明日は楽しみだね。面白くなるんじゃないの？
　1回、ちょっとやっつけるから！」

• 尾崎 将司