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ダイヤモンドカップトーナメント 2003
『嵐の中でもやるつもりでした』初優勝を狙う丸山大輔が2位タイ
季節はずれの台風の襲来で、1日荒れ模様の天候になるとの予報にこの日16位タイからスタートの丸山がほくそ笑む。
「荒れたほうが追っかけやすい。どんな嵐の中でも、僕はやるつもりでコースに来ました」
まだ比較的穏やかな天候だった前半9ホールは3つのバーディ(1ボギー)を奪って折り返すと、次第に風雨が強まった後半は、じっとパーで耐え忍ぶ。
13番で、4メートルのバーディパットを残して競技中断。レストランで、先輩の渡辺司、加瀬秀樹とゆっくりと昼食を摂ったあと、ツアー帯同のフィットネスカーに行って15分のストレッチと軽いパッティング練習で調整した。
それは普段の朝のスタート前と同じルーティン。「だから、再開後も“これから今日1日のスタートだ”という気持ちでスムーズに入って行けたんです」。
17番ではティショットを右林に打ち込むピンチも「冷静に対処して」(丸山)2アイアンで隙間を打ち抜きパーセーブ。難所が待ち受けるバック9を、すべてパーに収めた充実感に、全身、ずぶ濡れのホールアウトにもかかわらず、丸山の顔にはかすかな笑みさえ浮かんでいた。
仲間から「大輔、ナイスプレー」の掛け声には「もう、耐えたよ〜、今日は耐えまくったよ〜」とわざとおどけた言い方で、照れ隠しだ。
ホールアウト直後は5位タイだった順位が、後続組の結果を待つうちにどんどん上がって首位に2打差まで詰め寄ったのを確認すると、「今年の目標は初優勝。明日は狙っていきます」最後にはキッパリと言い切った。