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サン・クロレラ クラシック 2001
「風の中のプレーが好き」
所属先の日神不動産は、神山の父が経営している会社だ。
フロリダ州オーランドにあるハンターズクリークは、父所有のゴルフコース。
神山も、学生時代からたびたび訪れていたそのコースは、会場の札幌ベイGCと匹敵するくらい1年中、強い風が吹くという。
「だから、風の中のプレーは嫌いじゃないんです」
羨ましい環境で鍛えた技で、悪コンディションの中、好位置をキープした。
もっとも、その環境が逆に、悩みとなることも。
長男の神山には、会社の後継者として白羽の矢がたっており、最近になって父親が、「ゴルフはそろそろ諦めたらどうだ」と、とみに持ちかけてくるようになった。
もうすぐ30歳。「その年になっても結果が出せないなら、もうだめなんじゃないか?」との父親のつぶやき。それには、聞かぬふりをして神山はツアー会場に足を運ぶ。
「ここまで来たのだから、結果を残したい」という一心だ。
今週は、その父にゴルファーとしての資質を認めてもらうチャンス。
「ツアーに出るようになって、少しずつステップアップできていると思う。この機会を逃したくない」
決勝ラウンドには、神山の今後のツアー人生もかかっているかもしれない。