現在、賞金ランク21位の鈴木。あとひとつ順位を上げれば、来週の日本シリーズの出場権を得るが、「今はとりあえず、来週のことは頭にない」ときっぱり。
　「だからこの大会が、今年ひとまず、僕にとっての最終戦。最後を締めくくるにふさわしい、悔いのない戦いにしたいものです」

　今年は、何度も辛苦をなめてきた。6月のタマノイ酢よみうりオープン、7月のアイフルカップで、いずれもプレーオフ負け。2度もチャンスを逃したことが自らに重くのしかかり、後悔に、苦しんだ時期もある。さらにそこへ京子夫人の母親の不幸なども重なって、苦渋の表情で、「今年は、良いことがひとつもないんです」と、洩らしたこともあった。

　この1年の苦い思い出を払拭するためにも、昨年、ジャンボ尾崎に競り勝ったこの舞台で、再び頂点に立つことが、鈴木には、最大の薬となる。

　「今週のテーマは、自分に勝つこと」決意を語る鈴木。
　「いつも僕は、先のことか過去のことばかりに気をとらわれて、“今”を生きていない・・・。そんな自分を変えたい。また、そんな戦い方ができれば、来週の大会だって、おのずと結果が出てくるはずなのですから」
　連覇のかかった今週こそ、後悔の日々にピリオドを打つときだ。

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• 鈴木 亨
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