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セガサミーカップゴルフトーナメント 2006

溝渕洋介・セガサミーチャレンジに勝って今大会の出場権を獲得「ラッキーを生かしたい」

7番で、ボールが丈高いブッシュに引っかる不運に見舞われダブルボギーを打ちながら、上がり3ホールで盛り返した。距離が伸び、いっそう難しくなったアイランドグリーンの16番パー3。
5番アイアンで1.5メートルにつけてバーディを奪うと、17番で左2メートル、18番では手前1.5メートルと、立て続けにピンに絡めて3連続。

通算1アンダーで、楽々の予選通過だ。

このセガサミーカップは、ツアー出場権のない選手に広く門戸を開いている。
溝渕も、その恩恵を受けて権利を得た。
6月のチャレンジトーナメント『セガサミーチャレンジ』の優勝者の資格で、本戦切符を獲得した。

溝渕は、その前週の『カニトップ杯チャレンジ I 』にも勝って、チャレンジでの2試合連続Vを果たすなど今季、絶好調だ。
この勢いに乗って、ぜひとも欲しいのが来年のツアー出場権。

「せっかくいただいたラッキーを生かしたいですね」。
この大会を足がかりに、さらなる飛躍を誓っていた。

溝渕洋介みぞぶちようすけ
1967年12月1日生まれ。高知県出身。ベイシス高知所属。
15歳からゴルフを初め、名古屋商科大ゴルフ部に属したが「練習熱心ではなかった」。プロ入りも実は本人の希望ではなく、父・英夫さんのたっての願いだった。

3年やってだめだったら、長兄の浩一さんと、次兄の清二さんが後を継いでいる家業(材木業)を手伝うという約束で研修生になったが、はじめはぜんぜん身が入らなかった。
本気になったのは91年9月25日。55歳という若さで、英夫さんがこの世を去ってからだ。
亡くなる一週間前に、はじめてガンで余命いくばくもないと知らされて父を見舞ったとき、病床で「必ず、プロになる」と誓った。
それから約1年後の5月に、みごとプロ合格を果たした。

92年のアコムインターナショナルでデビューしたが、前途は多難。
ツアーの出場権を手にしたのは、94年と04年だけ。今季、主戦場のチャレンジトーナメントで、2試合連続優勝を果たし、ようやく光明が射しかけている。
身長187センチ、体重91キロの大型選手。

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