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日本プロゴルフマッチプレー選手権プロミス杯 2000

飯合肇 VS 芹澤信雄の3位決定戦

「もうちょっと早く終わりたかったんだけど…」

 決勝戦を横目に、この日9時にティオフした飯合VS芹澤の3位決定戦は、取っては取られの繰り返しで、出入りの激しいマッチになった。
 しかも、「すいません、レベルの低いマッチプレーで…」と終了後、芹澤が謝ったように、どちらかのバーディでアップしたホールがたったの3個。
 結局、イーブンのままもつれこんだ18番も、互いのボギーで分けてエキストラホールへ突入し、19ホール目の10番で芹澤が7メートルのバーディパットを決めたときには2人はクタクタ。
 飯合は、「もうちょっと早く終わらせたかったのに、セリがバーディを取ってくれないから…」とおどけた。
 芹澤が「11番(エキストラホールは10番から)はアゲンストだったから、絶対に次のホールへ行きたくなかったんです」と明かすと、「えっ、オマエそんなことまで考えていたの?」と飯合が聞き返す場面もあり、周囲の笑いを誘った。
 「でも、最後の勝ち負けはバーディで締めくくりたかったから、俺は負けはしたけどよかったよ」と敗れた飯合も激戦を戦い抜いて、さっぱりした笑顔を浮かべていた。

★ 3位になった芹澤信雄のはなし
 「今日は風が吹いてかなり難しかったから、僕も有利かな、と…。しかも今日の風は、コース上と上空では違っていて、低い球ならあまり影響は受けないけど、高い球だと流されたりしてましたからね。ロングホールはアゲンストのホールが多かったし、これならメシさんも2オンできないから、勝負できるだろうとは思ってたんですが…、取ったら取り返され、取り返したら取られ、その繰り返しで…見ている人には楽しかったでしょうけど、なんだか低レベルなマッチで申し訳ありませんでした(笑)。
 最後のバーディは、7メートルの軽いフックライン。最後のああいうのが入ったんで、非常に嬉しかった。
 それにしても、やはり昨日2ラウンド(3回戦と準決勝)したのが堪えました。昨日は終わったあと、疲れて立っているのも嫌な状態で、ホテルに帰ったら知らないうちに横になっていました。
 今日は今日で、メシさんと2人して集中力がなくてボギー、ダボも出そうなラウンドにはがっかりです(笑)。
 こういうラウンドのときは、切れると終わりです。今日は結局1度も、メシさんにアップされることはなかったのですが、もし、ひとつでもリードされていたら疲れきって、きっと負けていたと思います。
 でも、今日回ってみて、メシさんは非常にマッチ向きの人だと思いましたね。
 パットはショートしないし、ガンガン来る。今日はたまたま入らなかったけど、こういう人がハマると絶対に勝てない。戦っているうちに、なんか複雑な心境になってしまいました。

 それと、勝ってみて気付いたんですが、この大会って3位と4位の賞金差はずいぶん違うんですね。3位賞金が普通のトーナメントの2位並みの賞金ですからね。
 開幕戦の東建で勝って2000万円もらったけど、そのあと調子が悪くて300万円くらいしか稼いでいないから今日はとても嬉しいですよ」

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