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ABC チャンピオンシップ 2007

篠崎紀夫もツアー2勝目のチャンス

92年のプロ転向から16年。昨年までシード権を持たなかった篠崎は毎年、この時期はすでに年末に行われる来季の出場優先順位を決めるクォリファイングトーナメント(QT)のことで、頭が一杯だった。しかし、今年は9月のANAオープンでツアー初優勝をあげて、その心配がなくなると、一気に実力が花開いた。

「ゴルフは、この16年間まったく変わっていない」。
一番は、やっぱり気持ち。「というか勝てたことで、ゴルフは変える必要がないと分かったから」。
プレーぶりにもそこはかとなく自信が漂って、明らかに一皮剥けた。
「あいつは1勝したことで、2勝、3勝と続けて勝てる選手になった」と、評価したのは日本オープン最終日に篠崎と同じ組で回った中嶋常幸。

そして今週は、予選ラウンドでジャンボ尾崎と同じ組。
試合で、ジャンボと同じ組で回るのは今回が初めてだった。
研修生時代はその活躍を見て育ち、まさに“ジャンボ世代”の篠崎にとって、優勝争いよりも緊張する瞬間だったが、それもやはり日本オープンの練習ラウンドで一緒に回っていたことが、役立った。

「すでに“免疫”がありましたからね(笑)。ジャンボさんの前でも落ち着いてプレーができた」。
初日70、2日目に67と着実にスコアを伸ばし、さらに強風が吹き荒れたこの日の第3ラウンドは69。

今大会は、一昨年に続き2度目の出場だった。
しかし、前回は65位タイで予選落ち。
「だからコースの特徴も、風のクセもまだ良く分かっていないんだけど。その場のその場で影響を受けにくい球を打ったり、状況に応じてプレーできているみたい」。

首位と3打差は、ツアー2勝目の射程圏だ。
前回は、兄貴分の立山光広のアドバイスに忠実に、最終日は最後までスコアボードを一度も見ないでプレーしたが、今回はあえて逐一チェックしながらやってみるつもりだ。
「その中で、どのくらい自分のゴルフが出来るか。勉強してみようと思っている」。
38歳を迎えたいまも、学ぶべきことは山積みだ。

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