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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2007

連覇を狙う、手嶋多一

昨年の今大会で、最多アンダー記録の22アンダーで年間2勝目をあげて、3年間の複数年シードを得た手嶋多一は、いよいよ長年の夢実現に踏み切った。

その年、11月の欧州ツアーの予選会ファイナルQスクールに挑戦。天候不順で2日順延、最終日の競技中断とハプニング続きのタフな条件をクリアしてランク19位は、みごと出場権を勝ち取って今季本格参戦。

意気揚々と旅立ったが、念願の舞台は「甘くはなかった」。
20試合に出場して、予選通過は9試合だが「15試合くらい、予選落ちしているような感覚」。
初日、好スタートを切っても、なぜか2日目に大崩れする悪循環に次第に心の余裕をなくし、予選カットラインばかり気にするゴルフになってしまったと、一時帰国して今季国内2戦目を果たした先週の日本オープンの会場で振り返った。

加えて、慣れない環境にも戸惑った。
ほとんど毎週のように違う国で戦う。国境を越える旅の連続は、体調管理も難しい。
「毎週、初めて回るコースにも、順応しきれなかった」という。
「厳しい環境に、自分の力が出し切れなかった…。それがすべてですね」と、肩を落とした。

現在、賞金ランク147位はシード権はもちろん、ファイナルQスクールの出場権の確保も危うい。
今週のブリヂストンオープンのあと再渡欧。
しかし「この順位では、残り試合にも出られるか微妙なところ」と、わずか1年で撤退せざるをえない状況にある。

今季は明るい話題がないだけに、国内3戦目の今週は本人が一番自分に期待しているところだ。
「優勝争いは、したいですよね」。
さらには自身初の連覇達成なら、自信を取り戻すのには、これ以上ない薬になる。

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