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カシオワールドオープン 2000
「勝つって、ほんとうにいいですね」
「…勝てなかった時間は、本当に長かった。喜べることが何もない…アゲンスト風ばかり、吹いていたんです。つらくて、苦しくて、『もうゴルフはやめよう』と、夜、ひとりで泣いたこともありました。
今日は勝った瞬間、きっと泣くだろうと思っていました。でも、泣けなかった。ジャンボさんの足音がどんどん聞えてきて、最後まで心臓はバクバクして、泣く余裕もなかった。
今、とても興奮しています。興奮して、何がなんだかわからないくらいです。
今年、この大会は2000年の20回記念大会。本当は“20アンダー”でカッコ良く勝とうと思っていたんです。でも、これから21世紀にむけて21アンダーで勝てた(笑)。本当に嬉しいですね。
2年と5か月、“勝つ味”を忘れていました。…勝つって、本当にいいですね」
鈴木亨、優勝インタビューより