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三井住友VISA太平洋マスターズ 2007

河井博大(ひろお)「ひとつでも上に行くつもりでやる」

2000年以来のシード復活を果たした今年は、特にシーズン序盤にプレッシャーがあった。「複数年でシード権を確保したことがなかったから。今年は絶対に実現させたい」。そう意気込むほどに「ゴルフが小さくなっていた」と、振り返る。

師とあおぐ田中秀道に長年、言われ続けてきたのは「お前は何も考えずに思い切り振ればいい」ということ。その師匠は米ツアーを撤退し、今年日本ツアー復帰元年。
毎週のように、練習ラウンドをともにするにつけ、何度叱られたことだろう。

「お前は、同じことを何回言わせばいいんだ」。
そして、とうとうとラウンドの心得を語ってくれるのだ。

田中自身、今年は体中に故障を抱え、苦しいシーズンを送っている。「自分のことだけでも大変だと思うのに、僕のことまで気をかけてくださって・・・。申し訳ない気持ちで一杯です」。
その一方で師匠の心の広さ、偉大さを改めて痛感していると、河井は言う。

そんな田中の思いに応えたい。
シーズンも土壇場になって、「ようやく、思い切りの良いゴルフが出来るようになってきた」。
この日3日目こそ冷え込みと風、シビアなピン位置に伸び悩んだが、どうにか1オーバーでこらえて通算6アンダーは8位タイ。

現在賞金ランク76位は、目標のシード権の確保には微妙な位置だ。
このままトップ10入りなら、どうにか目鼻がつくが最終日は順位のことは考えない。
「ひとつでも上にいくつもりで頑張ります」。
まさに正念場を迎えて、気合が入った。

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