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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2005
渡辺司「みなさん、さようなら」
昨年、賞金ランクによるシード権を失った。
今年は、生涯獲得賞金ランク25位内という出場資格を利用して参戦したが、規定が変更になり、それも1年1回限りしか適用されない。
今週、終了時点の賞金ランクで上位70人に入らなければ、来シーズンの出場権を失う。
現在、ランク99位につける渡辺が今週、予選落ちすればおのずと来季の道は絶たれる。
来月、来季ツアーの出場権をかけたファイナルクォリファイングトーナメント(QT)が熊本県で行われるが、渡辺はそれに出場しないことを打ち明けた。
「気力、体力の限界」を理由に、24年間の選手生活にピリオドをつけたのだ。
通算7オーバーでホールアウトした9番ホール。駆けつけた友人に思いがけず特大の花束を贈られて、感無量。
「恵まれたゴルフ人生だった」と、振り返った。
「青木功という素晴らしい師匠に出会い、ゴルフ界が隆盛を迎えた時期を、選手として歩んでこられた。最後もこうやって、たくさんの人たちに見届けてもらえて。幸せでした」。
これまで、ゴルフ一筋で生きてきた。
これから第2の人生、「いきなり別の道、というわけにはいかないけれど。世話になった人たちに何をしたらいちばん喜んでもらえるのか。これからじっくり考えてみたい」。
車の窓から「・・・みなさん、さようなら!」と、大きく手を振ってコースを後にした。
渡辺のほかに、今大会の予選落ちでシード落ちが決まった選手に芹澤信雄や、河村雅之らがいる。
河村は、この日2日目に左手小指痛を訴えて棄権。ファイナルQTへの参戦を余儀なくされた。
やはり今季、生涯獲得賞金25位内の資格で参戦していた芹澤は、通算5オーバー80位タイで予選落ち。
現在の賞金ランク114位からの挽回はのぞめず、自身20年ぶりにいわゆる“出場予選会”に行かざるをえなくなった。
2歳上の渡辺(48歳)が引退を表明したことを伝え聞いた複雑な表情を浮かべつつ、「僕には、ゴルフしかないから。必ずまたこの舞台にカムバックして、ゴルフで食っていきたい。弟子も一杯いるし、まだまだ、頑張りたい」と、芹澤。
予選4日間、決勝2日間の計6日間。長丁場のファイナルQTにむけて、「トップ通過とか、無茶なことは考えず、とりあえず試合の出場権を確保する、という感じで挑みたい」と、話した。