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サン・クロレラ クラシック 2001
「パットの、イップスだ」
強いジャンボが帰ってきた、と誰もが信じた。
1番のイーグルに続き、164ヤードの6番パー3でホールインワン達成。前半の2イーグルに、一時は勝機も見えかけた。
ピン手前4メートルにバウンドした球が、ス〜っと転がってそのままカップに消えると、両手を掲げて悠然と、大歓声にこたえてみせたジャンボ。
キャデイの佐野木氏も、エースボールを観客に投げこんで、気分は最高潮に盛り上がったのだが…。
9番のボギーをきっかけに、ディフェンディングチャンピオンは、そのままズルズルと集団に飲み込まれていった。
ホールアウト後は、いらついた表情を見せ、「パットで、ストロークができない…」とジャンボ。
「パットイップスだよ…」とうめくようにつぶやいた。
深い悩みを残したまま、来週の全米プロに挑むこととなってしまった。
◆ ジャンボの話
「ホールインワン? そういうのはいい。パッティングでストロークができないんだ。
そういう兆候はずっと持ってたんだけど、昨日今日で、またそれが戻ってきつつある。
パットイップスだよ。
こうなると、どんなにしてもだめ。精神的な問題が大きいね。こんなだと、ショットのほうもいいかげんになってくるし、せっかく広島オープンでいい感じだったのに…。もうこうなったら、ものすごい長いパター(長尺パター)か、それとも、(ひざを折って地面に着くくらいの姿勢でパターを構える真似をしてみせ、自嘲気味に)これくらい極端に短いのでやるか、のどっちかだよな…」