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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2006
伊藤涼太が競技失格
この日初日のことだ。
158ヤードの12番パー3で、ティショットを池に打ち込んだ。
サブグリーンと本グリーンを挟む形で横たわるこの池は、手前が黄杭で囲まれたウォーターハザード、奥が赤杭のラテラルウォーターハザードの区域となっている。
伊藤くんが打ち込んだのは、手前の池だった。
だから、ピンとボールが池に入った地点を結んだ後方線上にドロップして打つか、定められたドロップゾーンから打つか、またはティグラウンドに戻ってプレーするのが正しい処置だった。
伊藤くんはこれを誤った。
ボールが入った地点から、2クラブ右横にドロップしてプレーしてしまった。
これは、ゴルフ規則20−7Cの中の誤所からのプレーの重大な違反にあたり、本来なら、次の13番のティショットを打つ前に、正しい規則にしたがってプレーをしなおさなければならなかった。
この「訂正処置」を怠ったことから、競技失格となってしまったのだ。
先週に引き続き、生まれて初めての経験。15歳には過酷な現実。
しかし、受け入れるしかない。
「残念ですが、自分が悪い・・・」。
失格になるかもしれない、ということは途中のホールで競技委員に言われていた。
「でも、次につながるようにと思いながら回ってた。練習になりました」。
残りのプレーも精一杯やったから「悔いはない」と伊藤くん。
普段は、たとえ予選落ちしても、コースに残って練習すると決めている。
しかし、さすがに今回は「帰ります・・・。一度帰って、日曜日に仙台に入ります」。
次週、出場予定のJCBクラシック仙台こそ、明るい笑顔を見せて欲しい。