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ファンケルオープンin沖縄 2000
「ジャマしちゃけないと思いつつ、水を差したいな」
賞金ランク上位の谷口、片山、佐藤の賞金王争いに、会場の注目が注がれる中、藤田寛之がスルスルと3位に浮上して、
「賞金王争いのジャマはしちゃいけないけど…水は差したいな(笑)」
この日は、出だしの10番でいきなりボギーとするなど、冴えないスタート。
それが大きく変身をとげたのは、2番パー3のチップインバーディがきっかけだった。
グリーン奥ラフからの残り10ヤードの第2打を、サンドウェッヂでカップイン。
続く3番では、第2打が打ち下ろしのフォローということもあって、残り205ヤードを6 番アイアンで楽々2オン成功。2パットのバーディ。
4番のボギーを挟んで、5番パー4からの怒涛の4連続バーディに「最後の9番はさすがにプレッシャーがかかっちゃって…やっとのパーです」と照れ笑いだ。
目の強いグリーンに悩み、ホールごとにキャディと2人、「カップのまわりをぐるぐる回って芝目を読んでるんですよ」と話す。
「目が海に向いているという人もいるけど、僕は違うと思うんですよね。だから、自分で目を見つけようと思って…。読みきれず、わからないまま打つと、だんだん、自分が何をやってるのかわからなくなってくる。だから、納得して打つようにはしているんですけどね。ここは、はまれば2ケタ(アンダー)行くかもしれないけれど、硬いグリーンにラフ、池、OBが多い、何が起きるかわからないコース。なんとかクリアできればいいんですけどね」
藤田の賞金ランクは39位。今季は、7月の新潟オープン、8月のKBCオーガスタの4位タイが最高位だ。他に目立った成績はないだけに、
「今年はいいことがなかったですからね。最後の最後に、パっと行きたいもんです。…ただし、賞金王のジャマにならない程度にね(笑)」と、笑った。