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桑原克典「ほっとけない気持ちになりました」

いてもたってもいられなくなった。先週のことだ。中日クラウンズの会場・和合コースから車で40分の自宅通勤。普段より時間がゆったり取れることもあり、パソコンを立ち上げてみた。

久々にお気に入りのホームページを開いてみた。
ハードル走の五輪代表選手・為末大さんの公式サイト。
“侍ハードラー”の異名を持つ彼のファンで、これまでにもちょくちょくのぞいていた。
4月20日に書き込まれた最新のブログに釘付けになった。

「森千夏選手」というタイトルがついたその壮絶な内容に息をのんだ。

為末選手のブログによると「森千夏選手」とは、砲丸投げの元・代表選手で、いまは不治の病と闘っているという。
2004年のアテネ五輪ですでに体調を崩していた。それでも出場を果たすなど、不屈の精神で立ち向かってきたが、昨年ようやくその病状が分かり余命宣告まで受けたという。
「虫垂ガン」というその病いは難病で、治療法があまり知られていないばかりか、莫大な治療費もかかるという。

この4月には、彼女の高校時代の恩師らが中心となって「森千夏を応援する会」をたち上げ、病気についての情報提供や、本人への励ましや支援を呼びかけている。
為末さんのほか、阪神タイガースの下柳剛選手らほかのアスリートたちも彼女のサポートに乗り出している。

「同じプロスポーツ選手として僕も何かしたい、と思った。為末さんとも、森選手とも面識はないけれど、僕らプロゴルファーもぜひ支援の輪に加われれば、と思ったんです」と桑原は言う。

日ごろから、ジュニア育成や社会貢献活動に熱心だ。
今年のオフには、母校の師勝小学校(愛知県・北名古屋市)にスナッグゴルフのコーチングセットを寄贈。その縁で先週の地元大会には、主催者の協力を得て3日目に同校の児童をトーナメントに招待することができた。
その前日に熱を出して、体調が万全ではないながら「自分のプレーから、何かを感じてもらえれば」と、子供たちの前で渾身のゴルフを披露した。

「プロゴルファーも、もっと社会的な地位向上を目指していこう!」が、口癖。
今回の森選手についても、「ほっとけない気持ちがむくむくと頭をもたげた」という。

桑原が注目している為末選手のホームページはこちらからご覧いただけます。
そこから、『森千夏選手を応援する会』のサイトに飛ぶことが出来ます。
「ぜひいちど為末選手のホームページをのぞいていただき、“虫垂ガン”について何か情報をお持ちの方は連絡をしてあげてください。僕からもよろしくお願いします!!」(桑原)。

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