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パインバレー北京オープン 2008
記念すべき日本ツアー初海外試合で藤田寛之がアジアンツアー2勝目に王手!
決勝ラウンドに入り今まで姿を見せる事がなかった”風”がその姿を現した。時折風速7〜8メートルを超える強風が吹く中でのプレーを強いられる事となった大会3日目、続々と選手たちはスコアを崩していく。
しかし、藤田の前だけは強風達も太刀打ちできなかった。
2位に2打差をつけ最終組でのラウンドとなった藤田は、風の中この日も2バーディを奪うゴルフを展開し2位以下に6打差をつける12アンダーで明日の最終日、3年ぶりツアー6勝目へ大きく前進した。
「今日は非常に風が強かったんですが、昨日までのようなバーディを沢山取るゴルフじゃなくて、いかにパーセーブをするか、なるべく安全にプレーをするように心がけました。クラブの選択を迷ったり何ホールか距離のミスがありましたが、確実に自分の打つ距離を決めて最終的にその距離を打つことだけに集中しました。明日は雨の予報ですが、今日と同じくあまり攻めていかない事と自分が6打リードしているが、それをリードと思わないようにしてプレーしていきたいですね。明日自分のいつものプレーができれば、間違いなく優勝できると思います。ただ今まで6打のリードは経験ないですし、ゴルフは最後まで何が起こるかわからないので、そのような意味では結果は最後が終わるまでわかりません。」と6打差リードも気を引き締めた。
今日の強風の中でのプレーについても「冬の間特に風が強い葛城GCでトレーニングしていた経験が間違いなく今日も活かされたと思います。」と日頃風の中でトレーニングをしている成果を語った。また「今日のスコアの目安は特になかったのですが、とにかくベストを尽くしてプレーする事を心がけました。途中からはなんとかアンダーパーでプレーできればいいかなって思ったんですが、なかなか風で距離感合わなかったですね。風が強いしピンがタイトなところに、ピンが風と反対方向に切ってあったりで無理に狙っていくと今度が寄らないので、そのへんは引いたり、引いたりして今日はプレーしていました。」と冷静に判断してプレーした事が結果につながった。
今年の開幕戦では同じ芹澤軍団の一員である宮本勝昌が優勝を飾っており、3年間優勝から遠ざかっている藤田自身にも焦りの色も隠せない。「約3年間優勝から遠ざかっていますが、それまでにいくつも優勝を逃してしまった大会があるので、悔しい思いをしてきていますので優勝するとなると今までの悔しい思いがすべて飛んでくれると思います。」と先週のプレーオフ負けを含め今まで悔しい思いを再三してきた藤田。
先週今週と2週連続専修大学出身同士の戦いとなった事については「特に意識はないんですが、うちの大学のゴルフ部は非常に強いゴルフ部なので良い選手がたくさんいて、2週連続で専修大学の選手がいるというのは不思議じゃないと思います。ある意味先週プレーオフで負けているという悪い面と逆に後輩という廻りやすい面とあるかなと思います。」といたって冷静。
明日の最終日最終組は2週連続となる専修大学同士の最終日最終組。決して6打リードを考えず自分のプレーに徹する事を語る藤田も意外に今までチャンスにつけていながらも最終日に崩れるケースが何度かあった事を本人も自覚している「明日は自分がリードしているというのをあまり考えず、自分のプレーをすれば結果は付いてくると思います。でも自分のプレーをするというのが一番難しいと思いますので、その辺は集中力を途切らせないようにしたいですね。日本のツアーも実力があるんだよというのを見せたいですよね。結構3日目にリードしていても最終日やらかしますからね。」と昨年のABCチャンピオンシップでは1打差の単独トップで迎えた最終日に73のスコアを叩き優勝を逃しているだけに明日は今までの教訓を生かしてくれるに違いない。