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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2006

上田諭尉(うえだゆい)「良い正月を迎えたい」

今季これまで、獲得賞金1500万円を超えて2002年以来のシード復活を決めたら、これからシーズン終盤は「ラストスパート」。

ファイナルQTランク41位の資格で参戦している上田にはこの先、出場できる試合が限られるため、1試合もムダに出来ない。
この日初日は、ここ袖ヶ浦カンツリークラブを制するセオリーでもあるパー5をすべて取って、5アンダー3位タイスタートだ。

先月15日に長男・廉(れん)くんが生まれたばかり。
「実はそれからまだ、予選通過がないんでね。ここでしっかり決勝行って、良い正月を迎えたい」。
父親の自覚が原動力だ。

上田諭尉プロフィール
1974年3月9日生まれ。身長175センチ、体重75キロ。
『諭尉』と書いて、“ゆい”と読む。「一度で正しく読んでくれる人は、めったにいない」という名付け親は、母・悦代さんだ。長女・香織さんの次に生まれてくる子は「きっと女の子」と疑わず、名前も早くから「唯(ゆい)」と決めていた。第二子が男子と分かったあとも悦代さんは“ゆい”の呼び名は残したいと譲らなかったため、知り合いに字画など鑑定してもらい、男の子らしい『諭尉』という漢字に落ち着いたのだという。
響きは優しげなその名前とは裏腹に、明るくワンパクな少年へと成長した上田は、14歳でゴルフを始めた。
地元・岐阜県の大垣日大付属高校を経て、専修大学へ。
3年時には中部オープンでベストアマを獲得し、その後「ガンガン攻める豪快なゴルフ」を武器に、97年にプロ転向。
2002年には初シード入りを果たしたが、当時は「ミスするとすぐ切れる」と本人も認めた精神面の荒さが祟ったか、翌年すぐにシード落ちした。
ファイナルQTランク41位からの復活を誓った今季は、開幕戦の東建ホームメイトカップで大活躍。繰り上げ出場が決まったのは初日の朝のことだった。まさに滑り込みで権利を得た地元開催のこの大会で2位タイにつけ、シード復活の足がかりとした。

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