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UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ 2006
小野貴樹「自分がどれだけ通用するかが知りたい」
今年は、5人の“チャレンジャー”が出場している。
開幕戦のPRGR CUPを精した重原啓利。
PGA・JGTOチャレンジ I の中村龍明。
カニトップ杯チャレンジと、セガサミーチャレンジの2試合連続Ⅴを達成した溝渕洋介。
PGA・JGTOチャレンジ IIのドンファン。
そして、5月のエバーライフカップに勝ったのが小野貴樹だ。
上がり2ホールで連続ボギーこそ打ったが、「こんな難しいコースならボギーはつきもの」と納得のイーブンパー。
今季初出場のレギュラーツアーで、この日5つのバーディを奪って9位タイスタートに、「頑張れば、俺にもやれる」との自信も出てきた。
出身は神奈川県だが、22歳のときプロ入りを目指して移り住んだのが開催コースの地元、ここ茨城県。今週は、コースから車で40分の家から自宅通勤。
妻みゆきさんほか、家族が見守る中の好発進に笑顔もほころぶ。
横浜商業高校時代は野球部に所属した。
在学中、3年連続で甲子園の土を踏んだとはいうものの「僕はずっと補欠のまま」。万年ベンチの3年間だった。
しかも、身長177センチに対して当時体重62キロと体格にも恵まれず、それきり野球は諦めた。
しかしそのあと、進学か就職かもなかなか決められず、進路に迷っていた小野に、父が持ってきたのがプロゴルファーの道だった。
22歳で茨城県の大利根CCの研修生となり、26歳でプロテストに合格。
あれから8年が経ち、「レギュラーツアーで、自分がどれだけ通用するかが知りたい」という小野。
難コースの今週こそ成長のあとがはっきりと出る。うってつけの舞台だ。