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ファイナルQTランク5位今季ツアー初参戦・竹本直哉

3月23日に行われたファイナルQT最終日の第6ラウンドで66を出して、28位タイから5位にジャンプアップ。ホールアウト後、報道陣の質問に答える竹本の日本語がどことなくたどたどしかったのは、高校から大学までをアメリカで過ごしたせいだ。

奈良の智辯学園中学を卒業するなり、両親から手渡されたのは米パームスプリングスにある公立高校の入学願書。
言われるまま、15歳で単身渡米した。
ジュニア時代、ともに戦ったライバルにメジャーチャンピオンがいる。
2003年の全英オープンを制したベン・カーチスだ。

「彼とはよく一緒に練習ラウンドした仲。全英はテレビで見て興奮した。まさか知り合いがメジャーで勝つなんて。凄く嬉しくて『出世したな〜!!』なんて、テレビに向かってつぶやいたりして(笑)」。

最近、米ツアーで注目されているジェイソン・ゴアも学生時代の友人だ。
ロサンゼルスのUCサンタバーバラ校を卒業したあと、彼らのように「自分もアメリカで」という夢もあった。
しかし、ビザの取得などに手間取り帰国。

「まずは日本で活躍を」と、2000年からこのツアー出場優先順位を決めるクォリファイングトーナメントに挑戦している。
一昨年前に初めてファイナルQTまで駒を進めたものの、最終日に79を打って95位に終わった。
今回、2度目の決勝進出で、みごと今季ツアー前半戦の出場権を手に入れた。

最終日にこそスコアを出す“底力”は、昨年1年間、主戦場にしたチャレンジトーナメントで培った。
開幕から6戦連続で予選落ちを経験しながら、それでも賞金ランク10位にしがみつけたことが自信につながった。

「レギュラー試合に連続して出るのは今年が初めて。どうなるか分からないけれど・・・。去年よりうまくなっている、と思いたい」。
個性派のニューフェイスに注目だ。

竹本直哉(たけもとなおや)

1976年11月25日生まれ。和歌山県出身。身長173センチ、体重65キロ。血液型A型。
奈良県の智辯学園中学を卒業後、単身渡米。
パームスプリングスの公立高校に進むと同時にゴルフを始め、UCサンタバーバラ校(University of California at Santa Barbara)では、ゴルフ部で活躍。
帰国後すぐにツアープレーヤーを目指して、これまでQTに4回挑戦。5度目となる今回は初めて、ツアー前半戦でほぼ全試合に出場できる順位(5位)にランクインした。
得意なクラブはサンドウェッジ。趣味は読書とギター。

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