来月3日に、今季メジャー第2戦、全米オープンの予選会（6月12〜15日）を控えている。昨年もトライしたが本戦に進めなかった。ひとまず同オープンの「予選会からの“挑戦”は今年で最後」と決めているだけに、気合いも入るが、いまショットの調子がいまひとつなだけに、毎週、師匠の芹澤信雄にアドバイスを受けながら、懸命の調整中だ。
「だから今週は試合、というよりもうまくショットすることばかりに気がいっていて。とても多くのことを望める状態ではないんですけれども・・・」と本人も、首をかしげる通算7アンダー2位タイ浮上。V争いに加わっても、「まさか、こんな大きな舞台で優勝なんて、もってのほかです」と首を振るばかりだった。

ところで、藤田が出場予定の全米オープン予選会の会場は、ニューヨークだ。渡米ついでに今年ヤンキース入りした松井秀喜選手の活躍ぶりを見て帰ろう、と楽しみにしていたのだが、ちょうどそのころチームは遠征中だそうで、「ショックですよ」とガックリ肩を落した藤田。
しかしそれも、全米オープンの予選会を勝ち抜いて、本戦に残ればチャンスはある。というのもヤンキースは同オープンの開催前週の日曜日に、当地のヤンキースタジアムに再び戻ってくるスケジュールだからだ。報道陣からそれを伝え聞いた藤田は、がぜん、やる気を倍増させて、「絶対に、予選突破してきます」と燃えていた。
松井選手に会うためにも、今週中にスィングを本調子に戻してこの日本タイトルを手に入れ、意気揚揚とメジャー挑戦といきたいところだ。
写真＝思うようにスィングが操れず、3番ホールで「あっ！　そっちには行かないで〜」。

• 藤田 寛之