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2006年度ジャパンゴルフツアー表彰式<最終章>
「僕の成長が止まるときは、多分ゴルフに義務感を感じたとき」という片山にとって、息詰まる優勝争いの瞬間ですら、楽しくて仕方ない。
もちろん、プレッシャーがないわけではない。
むしろ、人一倍の重圧を感じてコースに立つ。
最終日の前夜は眠れない。
そして、極度の興奮状態はゲームを終えても長く続き、優勝争いのあともまた一睡も出来ないまま月曜日の朝を迎えるが「そんな自分も大好き」と、片山は言う。
「優勝争いの中にしか、上達の秘訣はない」というのが持論。
そう考えるようになったのは一昨年前、2度目の賞金王についたころからだった。
練習場でいくら球を打っても、初日、2日目にどんな良いショットが出来ても意味がない。
「3日目、4日目の優勝争いの中で試して、実践できたことしか身にならない」。
勝った翌週に30位くらいで平凡に終わるようなゴルフより、毎週毎週、Ⅴ争いの渦中にいることこそ大事なのだ。
「ウッズだってそう。彼には、優勝争いがスタンダード。だから、どんどん強くなっていく」。
だからこそ自分も、常にそこにいられるように人一倍の努力を続けてきた。
その成果は今年もはっきりと、数字に出た。
今季、メジャー4試合を挟んで20試合に出場し、優勝3回、トップ5入り11回。
毎回のように会場を盛り上げて、史上3人目の3年連続賞金王についた。
高みに上るほど、ますます道は険しくなる。背中に背負う荷物も重くなるが、片山はひるまない。
「・・・来年は、青木さんの記録に並びます」。
12月4日(金)に都内の全日空ホテルで行われたジャパンゴルフツアー表彰式で、最優秀選手賞ほか5冠を獲得した片山は、青木功に継ぐ史上2人目の4年連続賞金王を狙うと宣言した。
写真=最優秀選手賞を獲得した片山には日本ゴルフツアー機構より記念のトロフィとUBS証券会社・社長の大森進さま(=写真中)より賞金100万円と、全日本空輸株式会社の四十物(あいもの)実・上席執行役員営業推進本部副本部長(=写真下)より副賞として、『ANA国際線(ビジネスクラス)ペア往復航空券』が贈られた。