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コカ・コーラ東海クラシック 2007

桑原克典「心してプレーする」

たとえミスしても絶対に暗い顔は見せない。狭いフェアウェー、深いラフ。「この難しいコースでは、絶対にラフに入れる。ボギーを打つ。落ち込めば落ち込むほどコースの思うツボ。だから、心していこうと」。
練習日から決めていた、そんな心構えのせいもある。
しかし、それより何より地元ファンのため。

コースまで、車で40分もかからない愛知県北名古屋市(旧・師勝町)出身。
この地でジュニア時代から、トップアマとして名を馳せた桑原を知らない人はまずいない。

歓声もひときわ多く、ここにくるたび身の引き締まる思いがする。

だから、どんなピンチにも真っ直ぐに顔をあげて歩いた。
「ゴルフもそうだけど、まず応援してくれる人たちに喜んでもらいたい」。
その一心で、声援に応えた。
そんな前向きな姿勢が、スコアに結びついた。

10番で、やはり深いラフ。
「50ヤード先のフェアウェーに出せればいい」と打ったリカバリーショットが、30ヤードも飛ばなかった。
またもやラフに打ち込んだが、「ここでは、そんなこともある」と腐らずに、ボギーにとどめた。

2アンダー3位タイで初日を終えたが、やっぱり「ここでは、そんなこともある」と、淡々と受け止めている。
「このコースでは、そう何日も良いことが続くわけがないから。良い日も、悪い日もあると思ってやる」。
残り3日も心してプレーする。

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