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伊澤利光がe−taxで確定申告
普段、ほとんどパソコンは触らないという伊澤だが、PRのために訪れたこの日ばかりは大奮闘。職員の方の丁寧な説明にしたがってぎこちない手つきでキーを押し、「思ったよりもやさしい。指示通りにやればいいだけだし、やりやすいと思う」と、その便利さを実感してご満悦だ。
「e―Tax」で申告するには、まず区町村区の窓口で住民基本台帳カードを入手。電子証明書の発行を受けるなど事前の手続き・準備を済ませれば、会社や自宅のパソコンから24時間提出可能だ。
「みなさんも実際に一度ホームページを開いてどんなものか確認してもらえば、便利だと分かるはずです」と、駆けつけたたくさんの地元テレビ局に向かってアピールした。
妻・和子さんの父、緑川紀彦さんが税理士。e−tax普及拡大のための“広報活動”のお手伝いはそんなご縁で、舞い込んだ。福岡を拠点に活動するプロゴルファーに白羽の矢が立った。
これを機に伊澤も、担当税理士を通じて「今年は、e−taxから申告を済ませた」というが、その過程には自身への不満もある。
昨年は沖縄県の喜瀬カントリークラブで行われた日本プロで2年ぶりのツアー通算16勝目をあげたが、獲得賞金は4835万82円で、ランクは13位にとどまった。
2度目の賞金王に輝いた2003年は、1億3545万4300円。
さらにさかのぼり、初の王座についた2001年にいたっては2億1793万4583円。
その年のマスターズトーナメントでは、日本人最高の4位につけた。
「世界にもっとも近い男」と言われた。あのときの強さと輝きを、今年こそ取り戻したい。
今年40歳は昨年の賞金王、谷口徹と同い年。同級生の活躍を、このまま指をくわえてみているわけにはいかない。
熱い思いを秘めて、このオフは住まいのある福岡県・飯塚市内でトレーニング中心の生活を着々とこなしている。
「・・・来年は、ぜひ1億円以上納税できるようにしたいですからね」。
パソコンを前に、新シーズンを見据えた。