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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2008

プラヤド・マークセンが、初Vからの2試合連続優勝を達成

全英オープン日本予選最終戦は大混戦。一時は、首位に5人が並ぶ激戦を制したのは、タイ出身のプラヤド・マークセンだった。

12番からの4連続バーディで一気に駆け上がると、矢野東と首位タイで迎えた最終18番はとどめの一撃。
先に打った矢野のセカンドショットは右奥へ。
それを見届けて、思いは定まった。
「僕はピンをデッドに狙って行く。もし外しても、プレーオフに行けばいい」。

先の三菱ダイヤモンドカップで日本ツアー初優勝をあげた余裕と自信だろうか。
優勝争いの最中にも、迷いや邪念はひとつもなかったという。

7番アイアンで振り切った残り175ヤードの第2打は、グリーン手前の花道にポトリ…と落ちたあと滑らかに転がって、カップに向かって一直線。
ピンそば1メートルのバーディパットは、ど真ん中からねじ込んだ。

2試合連続優勝は、先の大会に続いてまたしても兵庫県での開催だ。
関西での大会はいつも、同・伊丹市にある専属キャディの上江洲安秀(かみえすやすひで)さんの自宅に泊まる。
マークセンばかりか、タイ出身のプレーヤーらが全員集って、それはまるで合宿所状態。
「今回の優勝もみんなとワイワイ言いながら、1週間をリラックスして過ごすことが出来たおかげかな」。
一番の好物は、上江洲さんの妻・多栄子さんお手製のキムチ鍋だ。
熱々の鍋をつついてパワー充電。英気を養った。

ローカル予選から勝ち上がった99年のカーヌスティに続く2度目の全英切符ももぎ取った。
今年4月にはマスターズから招待を受けたものの、腰痛で2日目にやむなく棄権をした悔しさを、リンクスコースにぶつける覚悟だ。
「今度こそ、精一杯戦ってきます!」。
世界各国で百戦錬磨の42歳が腕まくりした。

  • 先のツアー初優勝でミャンマーと中国に寄付すると明かしたマークセン。今回の賞金は、岩手・宮城内陸地震の被災地に寄付するつもりという。
  • 連日の競技中断にはボランティアのみなさんのご苦労も忍ばれる。「悪天候にもかかわらず、献身的なサポートを本当にありがとうございました!」(マークセン)

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