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つるやオープン 2007
ブレンダン・ジョーンズが大会3勝目&連覇を達成
一時は1打差まで詰め寄られたが、何と言ってもここは、兵庫県の山の原ゴルフクラブだ。
「まるで、自分の庭みたい」というほど相性抜群のコースで、ピンチらしいピンチもなく逃げ切った。
カップのそばに、しばらく置き忘れたままのパターが喜びの大きさをあらわしていた。
ウィニングパットを決めた瞬間なにもかも放り出して、キャディのトム・ワトソンさんと抱き合った。
興奮しきって叫んだ。
「僕にとって、初めてのタイトル防衛なんです!」
自身初の連覇達成は、米ツアーに参戦した2005年を挟んで今大会3勝目。
西村文延・大会会長に着せかけられたグリーンのチャンピオンブレザーは、3着目だ。
3つ目の優勝カップを受け取って、あまりの嬉しさについ口走っていた。
「赤ちゃんには“つるや”とつけようかな?!」。
妻・アデルさんが、今年8月に出産予定の待望の第一子は男の子か女の子か。
まだ不明だが、確かにその名前ならどちらでも差し支えない?!
父親になると分かった途端、「どんな腹立ちも、すぐにおさめられるようになった」とジョーンズは言った。「・・・そのことが、ますます僕を強くしてくれる」とも。
今季から握った新しいドライバーも良かった。
四角いヘッドが特徴のキャロウェイ社のFT-ⅰ。「こんな曲がらないクラブは初めてだよ」と、絶賛する。
前回2度の優勝時に「悪夢のホール」と表現した14番。
ドローヒッターのジョーンズには、右にOBが広がるこのパー4が鬼門だったが、今年は難なく乗り切った。
ツアー通算6勝のうち4勝が、ここ関西での優勝だ。
外国人選手ながら、どこよりも自分に熱い声援を送ってくれる場所、といっても過言ではない。
地元ファンにはすっかりおなじみの存在となった。
“上方文化”にもすっかり慣れた。
たとえば「エスカレーターなら東京は右、大阪なら左。メルボルンとシドニーでもそういう違いはあるからね」。
各地の慣習の違いも柔軟に受け入れる。
異国の転戦もひょうひょうとこなす陽気なオージーは、飛行機で8時間という移動の利便も相まって「日本のライフスタイルが、自分にとても合っている」という。
第2の故郷といっても良いこの国で、「次は、公式戦に勝ちたい」。
さっそく新たな目標を口にしていた。