記事

ABC チャンピオンシップ 2006

竹本直哉マンデートーナメントからの挑戦

23日(月)に行われたマンデートーナメントを首位タイで勝ち上がり、本戦切符を手にした竹本が、2アンダーの好スタートを切った。

今大会、2年連続の出場。
初出場の昨年もやはり、マンデーからの挑戦だった。
ここABCゴルフ倶楽部は「大好きなコース」だ。
良い結果が残せそうな予感はしたのだが、2日目の最終18番で3パットを打って、1打足りずに予選落ちをしている。

この日初日は、この因縁のパー5で「ナイスパー」。
グリーン手前に大きく口を空けている池。第3打を水際に打ち込んだが、ボールは打てる場所にあった。
バッグに入れてあったウィンドブレーカーを着込み、果敢に臨んだウォーターショット。
ピン手前6メートルにつけて、2パットで乗り切った。

これに勢いづいて、後半のアウトコースでは4番から4連続バーディ獲りにも成功した。

ファイナルQTランク5位の資格で、初めてツアーの出場権を手に入れた今年はウッドワンオープンの15位タイが最高。

現在、賞金ランク94位は、ルーキーイヤーでの初シード入りにはまだまだ程遠い。
この先、終盤までに出場できるのは、残すところおそらく2試合だが「焦っても仕方ないから。1試合1試合、1打1打・・・。耐えて耐えて、とにかく上を目指していくしかない」と、冷静だ。

8月のオープンウィーク。
兵庫県の小野グランドカントリークラブで行われた2日間のツアー外競技『南都オープン』で、プレーオフを制して初優勝をあげて「自信がついた」という竹本。

女手ひとつで育ててくれた、母で女子プロの茂美さんは竹本が幼いころ、車椅子に乗った方に助けてもらった恩があるという。
それを聞き覚えていた竹本は優勝賞金300万円のうち50万円を、地元・和歌山県の福祉施設に寄贈して、車椅子を購入していただくことにした。

「好きなことをして稼がせてもらっているなんて、こんなに幸せなことはないから。・・・これからも、少しでも多く稼いで、さまざまな方面にちょっとでも恩返しができれば」。

常に感謝の気持ちを忘れずに、プレーしたいと考えているそうだ。

竹本直哉(たけもとなおや)
1976年11月25日生まれ。和歌山県出身。身長173センチ、体重65キロ。血液型A型。
奈良県の智辯学園中学を卒業後、母で女子プロゴルファーの茂美さんに勧められて単身渡米。
パームスプリングスの公立高校に進むと同時にゴルフを始め、UCサンタバーバラ校(University of California at Santa Barbara)でもゴルフ部で活躍。
ジュニア時代、ともに戦ったライバルに、2003年の全英オープンを制したベン・カーチスがいる。
帰国後すぐにツアープレーヤーを目指し、QTに4回挑戦。5度目となる今年はファイナルQTランク5位につけて、自身初の出場権を獲得した
得意なクラブはサンドウェッジ。
趣味は読書とギター。

    関連記事