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日本オープンゴルフ選手権 2010

藤田寛之は単独2位に「情けない」

絶好のチャンスだっただけに、今年もまた日本一の称号を逃したことに対して、「残念ではありますが、ゴルフの内容からすると、上に立つのはふさわしくない」。
そればかりか、単独2位の結果さえ「自分にはふさわしくない」と、藤田は言った。

確かに、気まずい幕切れとなった。同組の最終組で回った武藤俊憲が、首位と1打差の単独2位で迎えた最終18番で、ダブルボギーに倒れたのを目の前で見た。

金とのプレーオフ進出を狙った武藤は、10メートルのバーディトライを大きくオーバーさせた。返しも、そのまた返しも外して4パットを打った。藤田は何もしないまま、順位が入れかわった。棚ぼたのように転がり込んできた単独2位など、喜べるはずもない。

前半はその武藤と2人、ゲームを引っ張った。3番でバーディを奪い、じっとパーで耐えしのいだ。ゴルファー日本一まで目前だった。

均衡が崩れたのは折り返して後半の11番だ。
奧のラフに打ち込んだアプローチを寄せきれず、5メートルのパーパットが残った。
これを外して次の12番でも奧の深いバンカーから一度で脱出出来ずに連続ボギーだ。

首位タイに躍り出た2日目からずっと話していたとおり、この日も優勝は一度も意識しなかったという。「それより自分のゴルフに徹しようと。そういうゴルフは上手くいって、全体的には良い精神状態でプレー出来たと思うのですが」。

連続ボギーのあとは、13番でカラーからアプローチでチップイン。
持ち味も生きて、再逆転も可能な位置まで持ち直したが、悲願の日本タイトルにはいま一歩、足りなかった。

やはり、課題のショット。
「最終的にそこが出た」。
それにチャンピオンの金が、最終日に64をマークしたとあれば、改めてこう言うしかない。
「こういうセッティングあっても、そういうスコアで回れないと、チャンピオンにはふさわしくない」。
自分には、そういうゴルフが、ショットが打てなかった。フィニッシュのたびにうなだれ、肩を落とすシーンが目立った。

「一喜一憂していても、しょうがないんですけどね」と、反省しきりで「自分のゴルフさえすればいけると思ったけれど。歯がゆいです。もうちょっと何とかなれば良かったんですけど。情けないです」。
今年もまた悲願の日本一はお預けに、自分へのダメ出しばかりが続いた。

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