Tournament article
中日クラウンズ 2010
遼・勇ジワリ
池田勇太は39位から、11位タイに浮上した。
この2日間は、尊敬してやまないジャンボ尾崎との、プロとしては初の同組ラウンドを噛みしめた。
「まずひとつ、和合で回れたことは、とても良い記念になった」。
そのオーラを間近にしながらラウンド出来るのは、滅多にない機会だ。
特に感嘆したのは類い希なるショートゲームの技の数々だ。
「アプローチやバンカーや、100ヤード以内のショットは全部、ピンを刺してくるのがやっぱりジャンボさんはさすがだ、と」。
かくいう本人はこの日、一時は5アンダーまで伸ばしながらも16番で、グリーン奧のバンカー目玉。脱出に失敗し、反対側のバンカーに再び入れるダブルボギーを叩いたが、「仕方ない」と落胆もみせず、18番で奧からの3メートルのパーセーブに「明日につながる」と頷いた。
63歳のプレーを励みに、スコアボードを駆け上がり「あと2日、自分らしいゴルフが出来そうな予感はある」。
対する石川は、「ショットは昨日に比べて何倍も良くなった」。
しかし、ショートゲームに精彩を欠いて、最終18番もボギーフィニッシュ。
奧のエッジから10ヤードはパターで打ったが寄せきれず、「今日を象徴するようなショートゲーム」と、さらにリーダーとの差を広げて肩を落とした。
「もったいない1日となってしまった」と残念がったが闘志は萎えない。
この日も相変わらずの大ギャラリー。
誰よりファンを愛する18歳はこのままでは終われない。
「日曜日には、今日以上の熱さを自分も、ギャラリーのみなさんにも感じてもらえるようなプレーがしたい」と週末のチャージを誓った。