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ダイヤモンドカップゴルフ 2011

前日首位の上田諭尉は「今日もちゃらんぽらん」

ホールアウトして、練習場に向かう道すがら。たまたま後ろからついてきた岩田寛に笑顔で聞いた。「なあヒロシ、今日の俺もちゃらんぽらんだったよな?」。
岩田もちゅうちょなく答える。しかも真顔で「はい、ちゃらんぽらんでした」。
「そうだよなあ、そうなんだよ。今日の俺もちゃらんぽらん」。
頷いて、大きな口でガハハと笑った。

ツアーきっての飛ばし屋は、そのかわりに球が散らばる。そんなゴルフではラフが深く、フェアウェーの狭いここ千葉カントリークラブ梅郷コースでは、断然不利だ。

本人もそこは十二分に分かっていて、だからこそ「思い切りこの状況を楽しもう」と、良い意味で開き直れる。

いきなりスタートの1番で、ティショットを右の林に打ち込んだ。「でも落ち込まない」。むしろ「まあ、俺ならそんなもん」と、ボギー発進にも妙に納得しながら、続く2番で10メートルのバーディトライをねじ込んで、「早速、チャラになっちゃった」と、ガハハと笑う。

フェアウェーキープはたった2ホールだけだったという前日初日。「今日は4ホールを目標に出ていったけど残念! 1回足りなかった」とまた笑う。

通算7アンダーは、4位タイからの決勝ラウンド進出にもゴルフの話はそっちのけ。
前夜、電話で弟さんと話した。今季3度目のキャディをつとめてくれた先週の大会で、パットに関して良いアドバイスをしてくれた崇宏さん。追加の指導を受けたのかと思いきや、「あいつ、昨日は釣りに行ったんですよ。どうだったのかが気になって気になって・・・」。

転戦の合間でも、川でも池でも海でも水場を見つけると、その場に車を止めて「糸を垂らしたくなる」というほど無類の釣り好きは、いまは家業を継ぐ弟のつかの間のオフが羨ましくて仕方ない。

「あぁ〜俺も釣りてぇ!!」。
優勝争いはそっちのけで、うらめしげなうめき声を上げていた。この分だと週末もノンプレッシャーでやれるかも?!

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