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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2011

松村道央は「だいぶ背中が見えてきた」

指をくわえて見ているわけにはいかない。師弟対決に、遅れを取らずに加わった。前半は、3番で1.5メートルをしのぎ、さらに4番では奧から3メートルのパーパット。
「良いのを拾えた。気が楽になって、そこから攻められた」と、5番で3メートルのバーディチャンスを決めると、加速した。

16番での1イーグルを含むボギーなしの65で回って通算7アンダーは、「だいぶ背中が見えてきた」。

師匠とあおぐ、谷口徹に2打差に迫る4位タイ。

最終日を前に、やはり同スコア並んだ諸藤将次は「昔の俺」だ。今週も、谷口徹との3人の練習ラウンドで、諸藤は緊張でコチコチだった。
「松村さんは、冗談とかいえるけど、僕はダメです」と、諸藤も言ったものだ。
「前は俺もそうだった」。
初めて声をかけられたのは2年前の今頃。コースの風呂場で半裸の谷口。唐突に言われた。「食事に行こう」。
それまでは、ろくに口をきいたこともなかっただけに、「本当にドキドキした」と、松村は振り返る。

諸藤は、「谷口さんとの練習ラウンドはボロボロだけど。試合では気楽にやれる」と、V争いに加わったが、自分もまさにそうだった。
昨年は、ツアー初優勝から一気に2勝の原動力ともなった。
「でも慣れてしまうと、緊張感も薄れていく。諸藤にもそう言って注意しておこう」と、松村は笑う。

そして自分も、かつての緊張感を取り戻す。
「今日あたり俺も頑張らないと、と良い意味でプレッシャーをかけたのが良かった」。
最終日は首位につけた師匠の動向をうかがいながら、ほぼ1年ぶりのツアー通算3勝目を狙っていく。

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