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三井住友VISA太平洋マスターズ 2011
松山英樹さんが単独2位に
「・・・遼くんは、どこにいるかな?」。すでにツアー通算9勝で昨年覇者の石川遼と、5打差をつければなおさら気分も盛り上がる。
同組のシュワーツェルにも、2打上回った。「1日だけですけど、マスターズの優勝者に勝てたのも嬉しい!」。
東北福祉大の先輩、宮里優作が当時2年生の2000年にマークした。「優作さんがここで“63”を出していると昨晩、聞いて。63なんか出るわけないと、話していた」。矢先に、そのアマチュアのコースレコードにも迫る勢い。
「64を出したのは、今までにも5回くらいある。壁を越えられなかったのが残念」と、自己ベストタイ記録に悔しがる。
1日8アンダーもさることながら、ボギーなしのラウンドも大したものだ。
シュワーツェルも、そのプレーぶりをして「自信に満ちている」と評した。
「いいえ、僕のは自信満々の技術じゃない。いつも一生懸命やっているだけ」と照れながらも、「パットにはミスもあったけど、今日のショットは100%くらいの出来」と、その点では胸を張る。
15番は80ヤードをサンドウェッジで1.5メートルにつけて、ついに2位の谷口と並ぶと最終18番は、奥のエッジから寄せてバーディ締めで、スルリと抜けだし単独2位に。
首位の鈴木とはわずかに2打差。
最終日に、19歳8ヶ月と17日は、史上4番目に若いチャンピオンの誕生となる。アマチュアの優勝は、史上3人目となる快挙(※)だが、「優勝できるとは、思っていない」と松山くんは、冷静だ。
最終日を4位でスタートした昨年の日本オープンは結局3位に「今回は2位でいい」と、余分に気張らないことが、最終日をノンプレッシャーで戦う秘訣。反面、今年のマスターズのベストアマには、「優勝を目指してやることは大事なので」と、その心構えもちゃんとある。
※ツアー最年少優勝記録上位5人(1973年のツアー制度施行後)
・石川遼(アマ) 15歳8ヶ月3日(07年マンシングウェアオープンKSB)
・石川遼(プロ) 17歳1ヶ月15日(08年マイナビABC)
・黄重坤 19歳1ヶ月10日(11年ミズノオープン)
・ドンファン 20歳2ヶ月15日(07年ミズノオープンよみうり)
・S・バレステロス 20歳7ヶ月 (77年日本オープン)
※アマチュアのツアー優勝は
倉本昌弘 80年中四国オープン
石川遼 07年マンシングウェアオープンKSB