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関西オープンゴルフ選手権競技 2011

白佳和(はくよしかず)は「被災地に良い知らせを」

気温30度を超える猛暑も、スコアが良ければ「サウナみたいに気持ちいい」。日本オープン並みとも言われる狭いフェアウェイも、ショットが良ければ何ということもない。

ここのところ、初日の出遅れが続いていた。2日目に慌ててまくってどうにか予選を通過する、というパターンは、「もともと飛距離が出ない分、飛ばそうとして、スイングの軸が狂っていた」から。

指摘してくれたのは、父で師匠の憲澤さんだ。「始めたころから、ずっと習ってきたから」。でも近ごろは、連戦続きでレッスンもご無沙汰だった。

先週の“お盆休み”は半年ぶりの里帰り。父の前でスイングを見せた途端に、修正ポイントを言い当てた。
「球が捕まって、方向性が良くなった」と、効果てきめん。
飛距離へのこだわりを捨てて、「今週は初日から、とにかく丁寧にプレーしよう」と心に決めて、これまた久しぶりのスタートダッシュに「気分いい!」。
ほとばしる汗も白にはむしろ、爽快だった。

酷暑にも負けない熱い思いがある。「在日韓国人の方々も、今回の震災ではたくさんの人が被害を受けたと聞いています」という白自身も、朝鮮学校の出身だ。
「福島県にある学校も、放射能の被害で困っている」との噂を耳にするたび、心が痛む。

「ゴルフを通じて被害を受けた方々を少しでも助けたい。そんな心構えを持ちつつ戦っています」。そのためにも、少しでも多く賞金を稼ぎたい。
「被災地になんとか良い知らせを届けられたらと思っています」と、心境を打ち明けた。

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