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関西オープンゴルフ選手権競技 2011

武藤俊憲は「そのうち来る」

2008年と2009年のトータルドライビングで1位。飛んで曲がらないドライバーが復活すれば、どんなに狭いフェアウェイも怖くない。
「みんながドライバーが振れない、というところでこそ僕は振れるので」と言えるまでの自信が戻ってきたのは、今大会からドライバーのタイプを変えたから。

以前のものでは、しっくりといっていなかった。「僕のスイングの場合は縦振りをしたいのに、どうしてもクラブが寝て入ってしまう」というジレンマ解消に、先週までのオープンウィークを利用して、東京はお台場にあるテーラーメイド社の工場を訪れ、新しいものをオーダー。
「僕にとって、一番手っ取り早いリフレッシュ法」という。シーズン途中のギアチェンジがハマった。
「これだけ絞られたコースでも、気持ちよくドライバーを振れるようになったというのはかなり大きい」と、早速の効果に声も弾む。

2009年以来、恵まれていない勝ち星。もっとも印象深いのは、昨年10月の日本オープンだ。最終ホールで痛恨の4パット。ダブルボギーの幕切れに、日本一の称号はスルリと逃げた。

「あのあとジャンボさんにも“4パットしやがって”と叱られました」と笑う。
青木功には、「ガツガツ行って勝てるヤツと、まずは自分のやれることをやって勝つヤツがいる」。そう諭されて、改めて気がついた。
「僕は後者だ」。
振り返れば過去3勝もすべてそうだった。
自分の勝ちパターンを思い出したら、焦る気持ちがなくなった。

「まあ、そのうち来るんじゃないでしょうか」。
果報は寝て待ての心境で、次の4勝目を伺っている。

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