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ダイヤモンドカップゴルフ 2012

藤田寛之は「正直、疲れていますが」

さすがの42歳も、満身創痍だ。何しろ今週月曜日に、1日37ホールをこなしたばかりだ。静岡県のレイク浜松カントリークラブで行われた全米オープンの最終予選会は、1日2ラウンドで出場権が争われたのだが、「30ホールあたりから、足が動かなくなるんじゃないか、と」。

疲れはピークに達していた。さらに容赦なく試練が襲った。36ホール目にどうにか8メートルのバーディを奪って5人タイの3位に潜り込んだはいいが、うち1人をふるい落とすためのプレーオフが待っていた。

泣く思いで挑んだ。1ホール目で早々に決着をつけることが出来たのは、まだ幸いだったが疲労は困憊。
それからいったん自宅に帰り、火曜日はムチ打って日課のトレーニングをこなして、夕方には気力を振り絞って家を出てきた。

そして翌日は、水曜日のプロアマ戦で、また気張った。
「一緒に回った方が、偉い方ばかりで」。プロアマ戦での接待ぶりには普段から、定評のある藤田は疲れていても、やっぱり手を抜かない。

「それも仕事のうちなので」と終始、笑顔で接したが「正直、今はとても疲れている」。
それでも、いざ初日は6バーディの66という好調ぶりだ。

しかもボギーなしのラウンドは、いよいよ56ホール目に突入して、自身のボギーなし記録の60ホール目を、更新しようかという勢いだ。
「確かに、コースは自分向きではあります」。
各地の名門コースを転々とするこのダイヤモンドカップゴルフは「タフなセッティング」(藤田)も売りのひとつで、難コースでこそ光る業師にはぜひ手に入れたいタイトルのひとつでもある。

いつもはホールアウト後に2時間は優に練習場に居座るが、今週は1時間前後と軽めにして、内容も「半分以上はショートゲーム中心」にして、体力温存で狙うのはつるやオープンに続く、今季2勝目。
「疲れてはいますけど、コースでは一生懸命です」。

3週後には、最も出たいメジャーのひとつと公言している全米オープンを控えて、「ただ出るだけじゃなく、ぜひ結果を。そのために状態を良くして行きたい」と、3年連続3度目の大舞台もひとつのモチベーションに、アラフォーの星が気を張った。

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