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マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 2012
金庚泰(キムキョンテ)が首位を死守
前の組の石川遼も、バンカーショットのミスから池に入れる大トラブル。金にもティグランドから、石川のボールがグリーン手前の池に波紋を描く様子は見て取れたが「僕も忙しかったので」と自分のケガを、最小限にとどめることに、全力を振り絞った。
チャンスホールのパー5で、結局4オン2パットは痛恨のボギーに差は1打に縮まったが、「最後はナイスボギーでしょう」と、動じない。
「4つも5つも空いていたのならともかく、2打差が1打差になっただけ。大した違いはない」と、冷静だ。
この日のグリーンは相変わらずの速さに加えて、前日よりも硬く締まって、出だしの1番でもバーディトライを奥から大きくオーバーさせて、3パットのボギー発進。
このイメージが最後までつきまとって、このあとも3〜5メートルのチャンスをことごとく外して悔しがったが「明日はこのようなことがないように」と、ホールアウト後の修正にも余念がない。
もちろん、米ツアーのQスクールの結果にもよるが、ひとまずはこれで泣いても笑っても、今季は自身の日本ツアー最終戦。「頑張りますよ」。
最終日は雨の予報も、「僕は悪い天気のほうが結果がいいので」と歓迎ムードも「でも…」とうつむき、「雨が降ると寒いですよね。僕は寒いの嫌いです。寒くないのが欲しい」と、さすがに日本語が堪能な選手も、ここだけ妙な言い回しはご愛嬌として、「風も出るともっと難しい。9アンダーの選手まで、チャンスあります」。
金にとっては7位タイまで順位を落とした石川も、十分に圏内。
警戒心はそのままに、最終日こそ隙なくそつなく大会は2年ぶりの2勝目で、有終の美を飾ってみせる。