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三井住友VISA太平洋マスターズ 2012
いよいよ佳境に・・・!! 賞金レースの行方
もちろん、容易ではない。しかし、ここからビッグトーナメントが続く。今週の優勝賞金は3000万円。
藤田との賞金レースは「最終戦までもつれるのではないか」と踏んでいるだけに、「早く上に立っておきたい。そういう心構えはある」と、逆転を見据えている。
昨年は2位も、獲得賞金は優勝者並み。というのも、アマチュアの松山英樹さんに勝利を譲ったが、プロとしては最上位に、谷口が受け取ることになった。
さらに一昨年の2010年は3位タイ。2007年にはまた2位と、ここ5年は大会との相性も抜群で「あとは勝つだけ」と、自然と気持ちも高まる。
そんな谷口の闘志を伝え聞くにつけても、藤田は相変わらずのほほんとしている。
むしろ、「いまのうちに、谷口さんに抜いてもらって、そのあとまた僕が抜き返すのも面白い」と、冗談を言う余裕も。
それもこれも、いまだに藤田には“賞金王”への欲が沸いてこないから。
「僕には、人と争う気持ちはあまりないので・・・」。
相変わらずモチベーションは世界舞台だ。
先週は、ハードなスケジュールを縫って世界ゴルフ選手権「HSBCチャンピオンズ」に出た甲斐はあった。
「メジャー級の大会で、結果を出せたのは嬉しい」と、決勝ラウンドは2日連続で67をマークして、11位タイにつけた。
年末のトップ50入りを目指す世界ランキングは58位から、52位まで上がった。
目標まであと一歩に迫ったからこそ、気持ちも引き締まる。
「あくまでも、年末に50位にいることが大事なので。残り4試合で最終的にどうなるか。賞金王も、その山の向こうに見えてくる」。
世界を見据えた戦いの先に、栄光も見えて来る。