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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2012
高山忠洋が欠場
<21日までの記事>
父として臨む大会連覇だ。昨年は、宮里優作との一騎打ちを制して自身初の年間2勝でツアー通算5勝目を飾った高山忠洋。賞金ランキングも自己最高の2位まで上り詰め、最高のシーズンとなった。
しかし本人は「自分の技術はまだまだ」。
また、昨年の今大会で、当時はすでに4勝の自分に比べて、未勝利の宮里のほうに、より多くの声援が集まった気がして、それがちょっぴり寂しかった。
「記録も大事だけれど、ファンの記憶に残るプレーをすることも大事なんだ」と思い知った節目の勝ち星でもあった。
それも含めて「さらなる飛躍を」と誓った今季はしかし、持病の手首痛の状態が思わしくなく、症状と相談しながらプレーを続ける毎日だ。
その影響もあって、賞金ランキングはまだ65位と、昨年とは一転、厳しいシーズンの中にも、心を震わす感動と喜びもあった。
待望の第一子を授かったのは7月。妻・梢さんの陣痛が始まったのが、ちょうどロンドン五輪の開幕の日。その翌日の28日に長女の夏実ちゃんを抱いてから、高山の体は我知らず動いた。
「走ったり、体を鍛えたり。たとえ成績が出なくてもいま自分に出来ることをやろうと、自然と気合いが入った」という。
今季の低空飛行も、昨年の好成績の「反動」と、とらえられるようにもなった。「より遠くへ飛ぶために、今はより深く沈むというような。後ろを向かず、前を向こうというような。家族のためにも頑張りたい」。
いまは思うような結果は出なくても、腐ったり、諦めたりは一切ない。持ち前の明るさで暗いムードも吹き飛ばす。
父親としての自覚も胸に、今週も自身初の連覇を目指して精一杯に戦うつもりだ。
※今年も高知県のKochi黒潮カントリークラブで22日木曜日に開幕!! 「カシオワールドオープン」の詳しい情報はこちらから!!