Tournament article

ゴルフ日本シリーズJTカップ 2012

武藤俊憲は「手がつけられません」

師弟揃って連日の惨敗だ。前日初日は藤田と最終組で回って、61のゴルフを見せつけられた谷口徹。

「あとは任した」と、送り出された。

2日目は、谷口の弟子の武藤が、師匠に代わって、仇を取る。武藤もその気満々で、出て行った。
1番で1.5メートルのバーディを奪った。しかし、「今日は、よしと思った時に、ブレーキがかかるゴルフ」。
2番で今度は1メートルの、絶好のチャンスを外してしまった。
「あれをやっているようではどうにもならない」。
目下最強の男を、倒すというレベルにもならない。
思えば、追う谷口さえ手をこまねいた相手だ。
「師匠がかなわなかったのだから。僕がかなうはずもない」と、早々に諦めるしかなかった。

再三のピンチも、これでもかとパットでしのぐ藤田。
2日目は、凍える寒さ。「それでも藤田さんは平然とスコアを作ってきた。手がつけられません」と、ボギーなしの66には脱帽だ。

「僕も藤田さんの半分でもパットが入れば」と、つい無い物ねだりを振り払う。
「僕にあって、藤田さんにないものもあるわけだから。そこで勝負していかないと」と、前向きになれる材料をなんとか見つけて、週末に挑む。
2日目にして6打差をつけられたが、「藤田さんの背中はまだはるか彼方でもない」。自分にそう言い聞かせて頂点をにらむ。

関連記事