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関西オープンゴルフ選手権競技 2012

今季3戦目の貞方章男が3位タイに浮上

地元奈良の実家から駆けつけた家族の前で、劇的なイーグル締めだ。上がりの9番は、539ヤードのパー5。ラフから24度のユーティリティで打った、220ヤードの第2打は手前の花道から駆け上がった。グリーンの右端に乗った。
12メートルもの長いフックラインは、ど真ん中から決まった。

響く歓声。
「前の8番で、寄らず入らずのボギーを打っていたので。おかげでイーグルが取れて良かった」と、本人の笑顔もほころんだ。

今季は、これがツアー3戦目にしてV争いの決勝ラウンド。
「これだけ暑いと、夏場対策をしている選手が強い」と、胸を張る。
出番は少なくとも、スポーツ専用のプロテインやサプリメントで日頃のケアも万全に、この日2日目はより過酷な午後スタートから猛チャージで、3位タイまで上がってきた。

今大会は、大会独自の予選会を突破して権利を得た。14歳で渡米。2003年にはQスクールを突破して、米ツアーでも戦った選手がいま、日本ツアーで出場権すらままならない。
2008年の初シード入りから3年目の昨シーズンに無念のシード落ちを喫した。起死回生のファイナルQTでも49位とふるわなかったのは、「僕が下手だったから」。
特に昨年は、ドライバーのマッチングに苦しんでいたようで「自分にあったクラブを見つけるのも実力のうち。僕にはそれがなかった。クラブ選びが下手だった」との反省から、このオフはクラブ調整にも特に力を入れてきた。

今季は主に、チャレンジトーナメントで復活の道を模索する日々。5月の「紫CCすみれ・GMAチャレンジトーナメント」で1勝をあげて、着実に道筋をつけていく中での今回の優勝争い。

勝てば一気に復活への扉が開けるが、「この1試合で、どうにかしようというのはない」と、冷静だ。
「焦りはない。自分がやることをやっていくだけ。チャンスがあれば勝ちたいけれど、気が抜けないコースなので。1打1打を大切にしていきたい」。

米ツアーで活躍する今田竜二の弟分でもある。いずれまた、自分もあの舞台でという思いもあるはずだが「自分にはまだまだ無理でしょうね」。
大きな目標はひとまず封印。まずはここ地元関西から、足がかりをつけていく。


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